2020年下半期に読んだ82冊の本の中から特に印象に残ったもの、読んで良かったと思った本を紹介していきます。
先日以下のツイートをしました。
2020年下半期 読んで良かった本📚
— しばいぬ(bovod (@bovodbovod) December 27, 2020
🔸隣のずこずこ 柿村将彦
🔸声の網 星新一
🔸豆腐小僧 京極夏彦
🔸溝猫長屋 祠の怪 輪渡颯介
🔸死と呪いの島で、僕らは 雪富千晶紀
🔸Joy at Work 近藤麻理恵 スコット・ソネンシェイン
82冊読了!😤沢山読んだ!😌#読了
2020年下半期読んで良かった本
- 隣のずこずこ 柿村将彦
- 声の網 星新一
- 豆腐小僧 京極夏彦
- 溝猫長屋 祠の怪 輪渡颯介
- 死と呪いの島で、僕らは 雪富千晶紀
- Joy at Work 近藤麻理恵 スコット・ソネンシェイン
82冊読了!沢山読んだ!
小説が5冊、ビジネス書が1冊。
全部で6冊、上から順に紹介していきます。
隣のずこずこ 柿村将彦
下半期に読んだ本の中で間違いなく一番。
ものすごい衝撃で、読んだ後しばらく放心状態になりました。
読後しばらく、いろいろ考察したりして余韻を楽しんでいたのですが、
「もし自分が同じ状況に陥ったら?」と考え始めたら思考に広がりが出てさらに物語の深い部分まで入り込むことが出来ました。
登場人物たちがとった行動。
善悪あれども、そのどれにも理解ができ、納得できます。
物語の基本にある「村特有のまったりとした雰囲気」と「起こっている災難」の対比がすごい。
起こる出来事はかなり重苦しいものですが、物語の基本にある「村特有のまったりとした雰囲気」が読み進める勢いを失わせず、とても助けとなりました。
あとは、「信楽焼きの狸」の歩く音ですが、あいつが歩くとすれば「どしどし」でも「ずりずり」でもなく、確かに「ずこずこ」なんだよなぁ。
声の網 星新一
12の物語から成る長編SF小説。
SFといえば「星新一」というぐらい著名な方ですが、1997年に亡くなっています。
この「声の網」は1970年に発表されましたが、それほど「昔の作品を読んでいる」という印象は受けませんでした。
もちろん50年前の作品ですから、技術的、社会的な描写に関しては多少古さを感じます。
ただ、内容については「今だからこそ読むと面白い」です。
情報過多やAI、その問題点。
11話目「ある仮定」で二人の人物が「これからの未来」について語るシーンがあります。
それがまさに今現在の状況に当てはまっているので、これが50年前に書かれたものと考えると…これは…予知本?
SF作家というのは未来を描くものですが、星さんの想像力、先を見通す力は驚異的だったのだと思います。
豆腐小僧 京極夏彦
盆に乗せた豆腐を手に持つ子供の姿の妖怪「豆腐小僧」。
そんな豆腐小僧の冒険譚。
実は京極さんの本を読んだのはこれが初めて。
読もう読もうと思っていたものの、京極さんの本はどれも厚いので躊躇していたのです。
実際これも703ページという極厚。
長いけれども、最初から最後まで面白い。
妖怪好きは読むべき一冊と言っても良いくらい。
というのも作中、妖怪の概念的な部分にまで話が及びます。
勉強になります。ありがとうございます。
私はこの本は「豆腐小僧の成長物語」なのではないかと思いましたし、最後まで豆腐小僧を見守れば、必ず感動に包まれます。
溝猫長屋 祠の怪 輪渡颯介
江戸の人情怪談話。
溝猫長屋(どぶねこながや)に住む子供たちがなぜか幽霊を「見る」「聞く」「嗅ぐ」ことができるようになる。
いろいろな事件に巻き込まれますが(一部自分たちで突っ込んでいってる)、幽霊を感じる能力がある故の展開が面白い。
とにかく登場人物が魅力的。
長屋に住む4人の子供たちが面白おかしい。
子供特有のやんちゃな感じ、考え方、やりとりなど読んでいてどこか懐かしさを感じます。
長屋の大家さんも魅力的な人物。
とにかく子供をきちんと叱る。
でもそこに愛を感じます。
叱り方も秀逸。やはり懐かしさを感じます。
もちろん話自体もとても面白い。
死と呪いの島で、僕らは 雪富千晶紀
第21回 日本ホラー小説大賞 大賞受賞作
なんですが…
ホラーが苦手なのに何故か買ってしまった謎の一冊。
質問:なんでこの本買ったんですか?
答え:なんていうか…表紙が…青春してるから?
てことだと思います。
内容はとにかく要素がてんこ盛り。
伝承・伝奇・ミステリ・呪い・バトル。
でも妙にまとまってるところが興味深いというか面白いというか。
読んでる最中「なんじゃそりゃ!」と思いながらも続きが気になって読んでしまう。
読ませる力がすごいです。
Joy at Work 近藤麻理恵 スコット・ソネンシェイン
ビジネス書から一冊。
「人生がときめく片づけの魔法」で有名な近藤麻理恵さんの仕事に関連した片づけ本。
組織心理学者のスコット・ソネンシェイン教授との共著です。
スコット教授は「すでに持っているものをよりよく使うことで、人々が仕事で成功と満足を見つけるための方法」を紹介した「ストレッチ」という本がアメリカでベストセラーになりました。
全部で11の章に分けて書いてあり、仕事場に始まり、デジタルデータや時間、人脈など、仕事に関連する物事についての片づけ方が書かれています。
具体的な方法についても書かれていますが、私が最も良いと思うのは自分の中に「自分なりの基準」が設定できること。
この基準に沿っていれば、自然に取捨選択ができるというのが素晴らしいです。
「片づけの心構え・マインド」を教えてくれるのが良いのです。
コロナウィルスの影響で、自宅で仕事をすることになった方も多いと思います。
自宅で物理的に切り離された仕事場を確保するのが難しい方も多いことでしょう。
そんなとき「心構え・マインド」だけでもしっかりと持てると気分がかなり違うと思います。
近藤さんの前著「人生がときめく片づけの魔法」もオススメで、【2019年】印象に残った本5選【読書のメリットも紹介してます】にて紹介しています。
家片付きますよ。
というわけで、2020年下半期に読んでよかった・印象に残った本を6冊紹介しました。
どれもオススメの本なので、この記事を読んで興味を持っていただけたら嬉しい限りです。
2020年は112冊の本を読むことができました。
2021年は2020年を上回る冊数を読むことを目標に読書をしていきたいと思います。
それでは、来年も良い読書ライフを送りましょう!